ウジウジ長くなります。
IT土方の状況はよくよく調べていた。
だけど作りたいアプリがあって、プロの知識を体験する・盗むことが俺があの業界に入った動機・目的だった。
だからこそ、転職前に金を使ったUSドライブ一周をやった。
突撃する前に金と時間があったからだ。転職前に旅行にでもいこか。東京に越すことになるから、車も手放す。なら、もうしばらく運転は懲り懲りって体験をしておこう。
車で静岡から九州まで行ってみようか。四国より南は行ったことがない。いや、でも国内ならすぐに旅は終わるしつまらない、却下。
近場の韓国にでも行こうかと思った。韓国だと、ネトゲーで知り合った友人が数人いるからだ。でも、何か物足りない。
じゃあ、思い切ってアメリカ・ドライブ。これなら、もの足りる。初めは横断を考えたが、10日~2週間くらいで終わりそうだった。でも、一周すると金がかかり過ぎるよなぁ。
西→東→西の往復ガソリン代の内の東→西のガソリン代と、西で乗って東で車を返す乗捨て代がほとんど同じだった。US滞在期間は往復分延び、食費やら何やらも増すが、横断する位なら一周か・・・。
宿泊費は当初より、モーテル → キャンプ場で車中泊 → トラックストップ車中泊 とオンラインのアメリカ人友人と詰めていた。
計算すると、7,80万円はかかりそう。これはきつい・・・。でも、この先こういう経験はできないだろうし、せっかくのチャンスなのだから金は出すか・・・。航空券も何もかも、今しかない。
そして、US一周の大まかなプランになった。トラックストップは、その時友人が教えてくれたTAのみ頭の片隅に入れておいた。何せ、本場の英語サイトを入念にチェックするほどの英語力はないから。
で、US旅行に行った。韓国はトランジットで2,3日の滞在で済ませた。そしたらもう、USの大地にはまちゃった(笑) こんな尊大な環境が存在するのだな・・・と。
日本でプログラマになる目標がなければ、間違いなくUSでトラックドライバーになる道を模索していただろう。実際は、簡単にヴィザが降りないんだけども。
旅が終わり、何とか東京で希望する仕事にありついたが、事前知識のヤバイ業種というのは段々と現実化していった、俺の場合は。
んでも、やっぱ、俺の体は正直でアメリカで大陸縦横断の長距離トラッカーをやりてぇ・・・と感じていたようだ。
そもそも、自分が好きでなければドライブ旅行などしない。ヤバイ業界に入る前にやっておきたいこと = 自分が本当にやりたいこと だったのだ。
業界的には遅い年齢で業界に入ったこと(これは前々からやりたかったが、自分が潰されるのが目に見えていたからずっと躊躇していたから)、何のためにオフィスワークをするのかが見えなかったこと。など、自分の根本には合わないことをやっていた。
やはり、体は気付いていた。そして、それに見合った現実が反面教師として俺の前に現れた。潰されかけたのだ。
その時、迷った。辞めるのは簡単だ。だが、自分の中で簡単には決断できなかった。なぜか? せっかくこれまでプログラミングを独学してきたから? 日本で運ちゃんになると社会的地位がなくなると思ったから? いや、IT土方も同じ様なもの。 カネ? 日本の運ちゃんもブラックだから?
なぜか? それら全ての理由でもあるだろうし、ある意味保証が無くなるからかもしれない。やぶれかぶれで開き直った決断だった。
USでトラッカーになることを自分に許した時、とても気持ちが安らいだ。晴れ晴れとした。人生は一度しかないから、やりたいと感じたことをやるしかない。
今、日本で特にやりたいこともないし、面白そうな仕事もない。なら、長距離やるか。それなら、面白そうだと思っただけ。
今はカネも何もないから、とにかく今できること、日本でトラック乗るぞと決めた。折しもリーマンショック後で不況は日に日に悪くなっていった。でも、そんなの関係ない。USで感じたあの感覚、あれは譲れない。不況感は、その時の俺を試すようなノイズに思えた。
実際は、日本でもトラックの仕事は激減していて、運送経験のない俺は面接に落ちまくり貯金も少なかったので選択肢は少なかった。トラック置ける会社は23区内には少ないからだ。引越費用、通勤用のバイク購入費など金もかかるし。
元々、プログラマになって何とかなるだろう、カネよりもあの業界で潰れないことしか頭になかった。でも、それは大したことではなかった。魂までは取られはしないし、精神が崩壊したわけでもない。
あれだけ恐れていたあの業界をちょっとでもやってみて、俺の心配した最悪の状態にはならなかった。これは、何となく不思議。当たり前のことだが、自分が壊れる前に仕事を変えればいいだけ。俺は心配しすぎていたのか。
そして、一応プロがやるアプリの作り方もかじった程度でも学べた。俺の目的とするモノは、後々調べながら作れそうでもある。うん、目的は果たされたのかもしれない。
で、結局ドライバの仕事を探していて部屋の近くで募集の張り紙を見つけて面接へ。土木工事云々と書いてある・・・ありゃ? 面接ではダンプの運ちゃんだと言われて、もろ日雇いの世界(トラックも日給月給がデフォ)で、社会保険などあるわけがない。
選択の余地はなかった。ドライバできるだけでもありがたい。幸いなことに、会社の先輩はトラッカー上がりの人や元営業のまともな先輩がいた。おっさんばかりだが。
そして、今に至るのだが、今は仕事が少ないのと俺がまだ未熟なのと安月給に悩んでいる。都内の狭い所でのバックに悩まされたし、土方のDQNな対応にびっくらこいたりもした(一部の人だが。それでもIT土方のがDQN度はいい勝負。ITは精神を病む)。最近ではクラッチを早々と摩耗させてしまったとか(笑) しばらく給料あがらね~~
それでも、今金がない心配も大したことではないはず。いつも俺は気付いたら、何かを心配している。だが、それで魂を取られることはないんだな。IT土方でも命取られることはなかった。今の心配も、そのうち消えるだろう。
運ちゃんの仕事は、後ろ向きで語られることが多い。そうか、これか、俺が躊躇した理由は。
でも俺にとっては長距離出来るなら、これほどピッタリな仕事はない。実は、今までの仕事で最も充実していたのが農家の住み込みバイトだからだ(笑)。
アウトドアが俺には向いている。体がそれを教えてくれる。社会的地位など、関係ない。何が自分に向いてるか、幸せか。それは自分にしか分からない。
ソフトウェア業界で言えば、ググルやアマゾン、アップルなど、社会に顧客を作り続けるイノベーションを起こす仕事なら面白いだろう。やりがいがあるだろう。
でも、俺には旅や自然やモータリゼーションが最もしっくりくる。都会で社会に貢献しているのか分からないルーチンワークをするよりも、旅・自然・モータリゼーションのが俺には幸せだ。それで社会に貢献し稼いでいるかは疑わしいが(笑)
金や社会的地位よりも、自分で見つけ出す自分にフィットする豊かさ。俺には、あれしかない。俺の魂は、日本のカウボーイでありインディアン。
そう、やっぱTransamしかない。
プログラマ以前は、業界に飛び込まないことを嘆いていた。だけど、結局飛び込んだ。でも、向いていなかった。
で、ダイブする前に「今生の心残りなきように・・・」起こした行動が、俺にとてもしっくり来ていた。ようやく気付いた。高嶺の花を見ていたが、足下の花の美しさに気付いたように。
俺は、Transamまで辿り着けないかもしれない。日本の狭い道で交通事故を起こしてくたばるかもしれない。でも、それならそれでいいか。目指すものはもうブレやしないから。
その道の途上で果てても、本望だ。人生に初めから保証などない。
環七で見かけた、コンボイトレーラー。ガソリンのローリーだ。川崎ナンバー。たまに見かける、見るたびに元気と勇気をもらう。
さて、数時間寝たら、御殿場までライディング。大型合宿の始まりだ。行ってきま~す。富士山、待ってろよ~~
ケンワースかな、ヘー・大阪では見たこと無いけど
返信削除さすが東京、いてますな、
人生は一度。しないで後悔するより、やって納得したい。ほんま、同感です。私の夢はアメリカに住む事でも、トランザムでもなかった。でも、この人とは一緒にいたい。たまたま惚れたのが日本でサラリーマンにおとなしくおさまっている人じゃなかった。安定とは程遠い生活。ダリいわく「根なし草」「ジプシー」。しゃあない。私も一緒に未知なる世界へ・・・(苦笑)最後、死ぬ時に笑えたらいいなぁ。 ちょっとセンチなハニーでした。
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